タクシーの深夜料金の時間帯は?運賃制度と歩合給の実態を踏まえた稼ぎやすさ

深夜のタクシー運転手

タクシーの深夜料金は何時から何時までか、気になっている人は多いだろう。俺から結論を先に言っておく。多くの地域では22時から翌5時までの間、通常運賃におよそ2割の割増運賃がかかる。

この記事では、深夜料金の基本ルールや計算方法、迎車料金・予約料金といった見落としがちな加算要素を、利用者目線でまず整理する。そのうえで、深夜料金帯がドライバーにとって本当に「稼ぎやすい」時間帯と言えるのかについても、運賃制度と歩合給の実態を踏まえて語っていく。まあ… 聞いて損はない話のはずだ。

この記事を読んでわかること

  • タクシーの深夜料金の時間帯・割増率・計算方法
  • 迎車料金や予約料金など、深夜料金以外に見落としがちな加算要素
  • 深夜料金帯がドライバーにとって本当に稼ぎやすい時間帯と言えるのか(歩合制の実態を踏まえた視点)
目次

タクシーの深夜料金は何時から何時まで?

まずは基本のところから片付けておく。

基本ルールは22時〜5時・2割増

タクシーの深夜料金は、多くの地域で午後10時(22時)から翌午前5時までの間に適用される。この時間帯にタクシーへ乗車すると、通常のメーター運賃におよそ2割(20%程度)の割増運賃が加算される仕組みだ。

これは利用者が少なく、かつドライバーの拘束時間が長時間帯にわたる深夜・早朝という時間帯特有の事情を踏まえて設定されている割増運賃で、多くのタクシー会社に共通して採用されている考え方である。ただし、後述の通り時間帯や割増率の細部は地域によって異なる場合があるため、あくまで「多くの地域で共通する基本ルール」として理解しておくとよい。

項目内容
適用時間帯の目安22時〜翌5時
割増率の目安通常運賃の約2割増

地域によって時間帯が異なる場合があるのはなぜか(運賃ブロックごとの認可制度)

「深夜料金は22時から」という情報を見かける一方で、地域によっては開始時刻が異なるという話を耳にしたことがある人もいるかもしれない。この背景には、タクシー運賃の決まり方そのものに関わる制度上の理由がある。

国土交通省の資料によると、タクシーの運賃は全国一律の法律で金額まで固定されているわけではなく、全国およそ98の「運賃ブロック」ごとに、その地域の標準的な原価をもとに算出された運賃(上限運賃を含む)が設定される仕組みになっている。

出典:国土交通省「タクシーの運賃制度について」(資料2)

たとえば関東運輸局が公表している公示では、運賃・料金に関する制度(初乗距離や深夜早朝割増などの規定)は運賃適用地域ごとに地方運輸局長が公示で定めるものとされており、深夜早朝割増運賃(原則として午後10時から翌午前5時までの運送に適用し、割増率は2割とする、と規定されている)も、この距離制運賃制度の一部として組み込まれていることが明記されている。つまり、深夜早朝割増運賃が適用される時間帯や割増率も、全国一律に固定されているのではなく、地域ごとの運賃制度に組み込まれる形で定められる仕組みになっているのだ。

出典:関東運輸局「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について」(公示)

たとえば東京地区では、空港・東京ディズニーリゾート等への移動向けの特定区間定額運賃に関する案内資料の中で、22時から翌5時までを深夜早朝割増運賃の適用時間帯とする記載が、地元のタクシー業界団体から示されている(通常のメーター運賃そのものを定めた資料ではなく、特定区間向け定額運賃の案内である点には留意しておきたい)。

出典:一般社団法人東京乗用旅客自動車協会「深夜早朝割増適用定額運賃」案内

すべての地域が同じ時間帯とは限らないため、正確な適用時間帯を知りたい場合は、利用予定の地域や配車アプリ・タクシー会社の案内で事前に確認しておくとよい。

乗車中に日付・時刻をまたいだ場合の扱い

21時台に乗車し、22時をまたいで目的地に到着するようなケースでは、料金はどうなるのか。

一般的な運賃計算では、22時より前の走行分は通常運賃、22時以降の走行分は深夜割増運賃というように、時刻の境目を基準に計算方式が切り替わる。乗車全体に一律で割増がかかるのではなく、境目をまたいだ分だけ深夜料金の計算が加わるイメージだ。

そのため、22時ちょうどをまたぐ乗車では、乗車時間全体に占める深夜帯の割合によって、最終的な運賃への影響度が変わってくる。出発時刻が22時に近いほど深夜料金の影響を受けやすくなる、という理解をしておくと、利用計画を立てる際の目安になる。

深夜料金がいつからかは、これでだいたい頭に入ったはずだ。地域差がある理由まで知っておけば、迷ったときも慌てずに済む。

深夜料金の計算方法とシミュレーション

ここからは、実際の計算の中身に入っていく。

「2割増」の実際の仕組み(加算運賃が発生する距離・時間が2割短縮される方式)

深夜料金の「2割増」は、走行し終えた運賃の合計に一律で1.2倍をかけるという単純な仕組みではない。加算運賃が発生する距離・時間の区切り(加算単位)を、通常時と比べておよそ2割短く設定する方式が一般的に採用されているとされている。

具体的には、通常時であれば一定の距離ごとに運賃が加算されていくところ、深夜時間帯はその加算の間隔が短くなることで、結果として運賃メーターが上がるペースが速くなり、走行距離・時間が同じでも最終的な運賃はおよそ2割程度高くなる、という理解のされ方をしている。利用者から見た体感としては「2割増」という理解で差し支えない。

具体的な料金シミュレーション(例:数km利用時の目安)

実際の運賃は地域・車種・道路事情によって異なるため、ここでは考え方を理解するための一つの目安として計算例を示そう。

仮に、日中の通常運賃で2,000円程度になる区間があったとすると、深夜時間帯に同じ区間を利用した場合は、単純計算で2割増の目安として2,400円程度になる計算だ。ただし、これはあくまで割増率の考え方を示すための目安の一例であり、実際の運賃は地域ごとの認可運賃・車種・渋滞状況等によって変動する。正確な金額を知りたい場合は、配車アプリの事前見積もり機能や、利用予定のタクシー会社への確認をおすすめする。

22時をまたいで乗車した場合の料金の変わり方

前述の通り、22時をまたぐ乗車では、22時より前の走行分は通常運賃、22時以降の走行分は深夜割増運賃として計算されるのが一般的だ。

そのため、同じ目的地への移動でも、21時台に乗車を開始した場合と22時を過ぎてから乗車した場合とでは、最終的な運賃に差が出ることがある。急ぎでない移動であれば、深夜料金の適用開始時刻を意識してタイミングを調整することも、料金を抑える一つの考え方になる。

…まあ、そんなもんだ。深夜をまたぐ乗車は、時間の使い方次第で結果が変わってくる。

迎車料金・予約料金など見落としがちな加算要素

運賃メーターに出ない金額にも、案外見落としがある。

迎車料金

電話や配車アプリでタクシーを呼ぶ際には、メーター運賃とは別に「迎車料金」が加算される場合がある。流しのタクシーを直接つかまえる場合には発生しない費用であるため、見落とされやすい加算要素の一つだ。

金額は地域やタクシー会社によって異なるため、配車を依頼する時点で料金の目安が示されているかどうかを確認しておくと、想定外の出費を避けやすくなる。

予約料金

あらかじめ乗車日時を指定して予約する場合には、迎車料金とは別に「予約料金」が加算されることがある。深夜・早朝の移動で始発前にタクシーを確保しておきたい場合など、予約を利用する場面は少なくない。

予約料金の有無・金額もタクシー会社によって差があるため、事前に案内を確認したうえで利用するとよい。

冬季割増料金など、地域・時期特有の加算

積雪の多い地域では、冬季の一定期間に「冬季割増料金」が加算される場合がある。悪天候時の走行リスクや、タイヤ交換等の対応コストを踏まえた加算とされている。

このように、深夜料金以外にも地域・時期特有の加算要素が存在するため、利用する地域・時期によっては、深夜料金とあわせて複数の加算が重なる可能性がある点も念頭に置いておくと安心だ。

深夜料金だけ見ていると、こういう加算をうっかり見落とす。財布のためにも覚えておいて損はない。

【差別化】深夜料金帯はドライバーにとって”稼ぎやすい”時間帯なのか

ここまでは利用者側から見た深夜料金の仕組みを解説してきた。ここからが本題だ。タクシーキャリアマガジンらしい視点として、深夜料金帯がドライバーにとって本当に「稼ぎやすい」時間帯と言えるのかを、俺の目線でも考えてみる。

深夜料金の「2割増」は、あくまで運賃表上の数字である。前述の通り、この割増運賃は全国一律の法律で決まっているのではなく、運賃適用地域ごとに地方運輸局長が公示で定める運賃・料金に関する制度に組み込まれたものにすぎない。そして、この「運賃が2割上がること」と「ドライバー個人の手取りが2割上がること」は、制度上イコールではない。ここを勘違いしていると、あとで痛い目を見る。

深夜料金の高さ=手取りの高さではない理由(実質歩合率・足切り制度の実態)

求人票で「歩合率60%」といった数字を目にすると、深夜料金の高さと掛け合わせて高収入をイメージしやすいかもしれない。しかし、実際の手取り額は、歩合給の計算方法によって大きく変わってくる。

無線利用料やガソリン代といった費用がドライバーの自己負担になっている会社では、額面上の歩合率が高くても、そこから差し引かれる分だけ「実質歩合率」は下がる。ある情報源では、月給50万円という高収入を謳う求人であっても、実態が拘束時間400時間であれば、時給換算するとおよそ1,250円程度にとどまるという指摘もある。これは特定の一つの体験に基づく参考情報であり、すべての求人に当てはまるわけではない点には留意しておきたい。

会社を比較検討する際は、歩合率の額面だけでなく、手数料の自己負担の有無、拘束時間の長さ、一定の売上に達しないと歩合が適用されない「足切り」ラインの有無など、実質的な条件まで確認しておくことが、深夜勤務を含む働き方を判断するうえで役立つ。

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深夜帯で稼げるドライバーに共通する営業スタイル(実車率を上げる工夫)

深夜帯に流し営業をしていると、お客様を降ろした直後に「次はどこへ向かうか」という判断を繰り返すことになる。この判断の積み重ねが、深夜帯の収入を左右する要素の一つとされている。

ある現役ドライバーの見解では、慣れ親しんだ特定の駅やエリアに戻る「帰巣本能」に頼るのではなく、降車した場所を起点にその都度、次の乗客を探す営業スタイルを徹底することが、実車率(走行距離に占める、乗客を乗せている距離の割合)を高めるうえで重要だとされている。これはあくまで一人のドライバーの経験に基づく見解であり、すべてのドライバー・地域に共通する法則ではない点を踏まえて参考にしてほしい。

応募・面接の段階で、配属予定のエリアにどのような需要傾向があるか、会社としてどのような営業スタイルを推奨しているかを確認してみることは、入社後のギャップを減らすための一つの手がかりになる。

深夜勤務ならではの負担(体調管理・酔客対応等)と、会社選びで見ておきたい視点

深夜料金帯での勤務には、収入面だけでなく負担の側面もある。隔日勤務など長時間の拘束を伴う勤務形態では、腰痛や睡眠不足といった健康面のリスクが生じやすい傾向が指摘されている。

また、深夜帯特有の接客対応として、泥酔した乗客への対応や、理不尽なクレームへの対応がストレスになりやすいという傾向も見られる。これらはあくまで傾向としての紹介であり、断定的な数値で示せるものではないが、深夜勤務を検討するうえで押さえておきたいポイントだ。

会社を選ぶ際は、収入面の条件だけでなく、事故が起きた場合の修理代等の自己負担の有無や、体調不良時・トラブル時のサポート体制についても、あわせて確認しておくと安心材料になる。

…まあ、そんなもんだ。稼げるかどうかは、運賃表の数字だけじゃ決まらない。俺はそう思ってる。

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深夜料金を抑える方法

最後に、深夜料金を少しでも抑える工夫を挙げておくぜ。

配車アプリの活用

タクシー配車アプリの中には、事前に概算料金を確認できるものや、クーポン・ポイント還元を提供しているものがある。深夜料金がかかる時間帯であっても、こうした機能をあわせて活用することで、実質的な負担を抑えられる場合がある。

アプリごとに提供している機能や還元内容は異なるため、利用する予定のアプリの案内を確認しておくとよい。

相乗り・複数人利用の検討

複数人で同じ方向へ移動する場合は、1台のタクシーに相乗りすることで、1人あたりの負担を抑えられる可能性がある。特に深夜の割増運賃がかかる時間帯は、相乗りによる負担軽減の効果を感じやすい場面といえる。

深夜料金がかからない移動手段との比較

終電後の移動であっても、始発の時間まで待てる場合や、深夜バスなど深夜料金の対象外となる移動手段が利用できる場合は、そちらとの比較検討も選択肢になる。安全性や所要時間、荷物の有無なども踏まえたうえで、状況に応じて移動手段を選ぶとよい。

使える手はいくつもある。状況に合わせて、賢く選べばいい。

よくある質問

深夜0時をまたいで乗車した場合、深夜料金の扱いはどうなりますか?

深夜料金は22時から翌5時までの間、一貫して適用される割増運賃であるため、0時(日付が変わるタイミング)をまたいだこと自体で料金の計算方法が変わるわけではない。0時の前後どちらの走行分も、すでに深夜割増運賃の対象時間帯に含まれている、という理解でよい。料金に段差が生じるのは、あくまで22時という深夜料金の開始時刻をまたぐ場合だ。

深夜のタクシー利用で、5km・10km程度だと料金の目安はどれくらいですか?

実際の運賃は地域・車種・道路事情によって差が大きく、「5kmなら〇〇円」というように一律の目安を示すことは難しい。考え方としては、日中の同じ距離の運賃におよそ2割を上乗せした金額が深夜帯の目安になる、というイメージだ。正確な金額を知りたい場合は、配車アプリの事前見積もり機能や、利用予定のタクシー会社への確認をおすすめする。

まとめ

タクシーの深夜料金は、多くの地域で22時から翌5時までの間、通常運賃におよそ2割の割増運賃が適用される。この基本ルールに加えて、迎車料金・予約料金・冬季割増料金といった見落としがちな加算要素や、22時をまたぐ乗車時の計算方法も押さえておけば、深夜のタクシー利用計画は立てやすくなる。

また、この割増運賃は全国一律の法律で決まっているのではなく、運賃適用地域ごとに地方運輸局長が公示で定める運賃・料金に関する制度に組み込まれているため、地域によって時間帯が異なる場合がある点にも留意しておくといい。

タクシーキャリアマガジンの読者の中には、ドライバーとしての働き方に関心がある人もいるだろう。深夜料金帯は運賃表の上では割増となる時間帯だが、それがそのままドライバー個人の手取りの高さにつながるとは限らない。俺から言わせりゃ、深夜勤務を含む働き方を検討する際は、歩合給の実質的な条件(手数料の自己負担の有無・拘束時間・足切りライン等)や、会社ごとの営業スタイル・サポート体制の違いを踏まえて、比較検討していくことが大切だ。…まあ、そんなもんだ。地に足つけて、自分の流儀で選べばいい。

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